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2023.09.06

皮膚科専門医によるニキビ・皮膚科ブログ

デュピクセント 「結節性痒疹」適応追加されました

  アトピー性皮膚炎の治療薬のデュピクセントが「結節性痒疹」にも適応が追加され、先月製薬会社さん

に勉強会を開催してもらいました。

 

 

 

 

 

 

「結節性痒疹」とは、強いかゆみのある赤色や茶色のドーム状の硬い盛り上がりが皮膚に多数できる疾患です。

 

 

強いかゆみや皮膚症状により眠れなかったりかきむしってしまったりと日常生活に影響を及ぼしてしまうことも

多いです。

 

今までは外用治療やODT(薬を塗って、上からラップ等で覆う治療)が主でした。

 

アトピー性皮膚炎にも結節性痒疹を合併することは多く、その場合はデュピクセントを勧めることもありました。

この度、結節性痒疹にもデュピクセントに適応追加され、より多くの患者さんに紹介することができるようになりました。

 

 

 

 

 

 

デュピクセントは皮下に2週間に1回注射する薬です。

 

 

IL-4とIL-13というサイトカイン(伝達物質)の働きを直接抑えることで炎症やかゆみを抑え、ぼこぼこした結節性病変を改善していきます。同じ働きでアトピー性皮膚炎の皮膚症状やかゆみも抑えていきます。

 

 

 

 

 

 

生物学的製剤ですので高額治療となりますが、国の高額療養費制度を使うことができ、月々の負担を軽減することができます。

(年収によります)

 

適応には条件があり、誰でもがデュピクセントによる治療を受けられるわけではありません。

 

長年続く湿疹や結節性痒疹、かゆみでお困りの方は一度ご相談ください。