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2024.07.03

皮膚科専門医によるニキビ・皮膚科ブログ

アトピー性皮膚炎、結節性痒疹の治療薬 ミチーガの勉強会を行いました。

アトピー性皮膚炎、結節性痒疹の治療薬、ミチーガの勉強会をマルホさんに開催してもらいました。

 

 

 

 

 

ミチーガはアトピー性皮膚炎の治療薬(生物学的製剤)ですが、このたび結節性痒疹にも適応が通りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

結節性痒疹とは、強いかゆみを伴う固いドーム状の盛り上がり(結節)ができる皮膚の病気です。

 

かゆみのためかきむしり、症状が悪化したり、数年にわたって続く場合があるという特徴があります。

 

原因は様々ですが、アトピー性皮膚炎や虫刺されなどがきっかけと言われており、好発年齢は40~50歳代です。

 

 

盛り上がった痒疹部分ではサイトカインがたくさん発現しています。

 

サイトカインには様々な種類がありますが、その中でもIL-31に作用するのがミチーガ、IL-4,13に作用するのがデュピクセントです。

 

IL-31はアトピー性皮膚炎や結節のかゆみ、結節の形成、神経の増加に関係していて、それをおさえることで症状の改善が期待できます。

 

初回は60mg(2筒)、その後は4週間に1回ずつ30mg(1筒)を皮下注射します。副作用としては浮腫性紅斑(皮膚の赤み)があるため、定期的に症状を注意してみていきます。

 

自己負担額は3割負担の方で初月40,267円、2ヶ月目以降は20,134円です。(結節性痒疹の場合)

 

誰にでも適応となる治療ではありません。

医師の診察で適応と判断された場合のみ、患者さん本人と相談して導入を決めていきます。

 

当院では医師やスタッフによる外用指導を始め、アトピー性皮膚炎治療に力を入れています。お困りの方はご来院ください。