2025.06.09
ニキビ治療の新薬 ベピオウォッシュゲル 16日発売❗❗
製薬会社マルホからニキビ治療の新薬 ベピオウォッシュゲルが6月16日に発売となります。
にきびを治していくのはベピオ、ディフェリン、デュアック、エピデュオなどによる保険診療でのコメド(白にきび)治療が肝心です。
ざ瘡瘢痕(にきび跡)は赤にきびを治した後も長く続きます。
ざ瘡瘢痕を残さないようにするには、急性炎症期だけでなく維持期の治療が肝心です。
にきび、にきび跡に長く続く炎症を抑えないと、にきび跡ができるリスクが上がります。
それを抑えていく維持期の治療がひいてはにきび跡治療にもつながります。
その維持期に効果を発揮するのがベピオなどによるコメド治療になります。
しかしコメド治療で使われる薬はピーリング作用があるため、赤さ、乾燥などの刺激に悩まされ、治療を中断してしまう患者さんが多いのも真実です。
また意外と困るのが漂白作用。
「先生、娘の服を洗濯したら私のジーンズまで白く漂白されちゃって…」というお話も聞いたことがあります💦💦
枕やシャツを白いものにしてねとお話しているのですが、ずっとお気に入りの柄のものが使えないのは悲しいですよね。
ベピオの特徴
- アクネ菌の殺菌作用がある
- 角質剥離作用がある→コメドに効果的
- MMP活性を阻害する→瘢痕予防に効果的
- 耐性菌の報告がない
- 赤にきびにも、良くなった維持期にも使用できる
こんないい薬ですから、できれば使っていきたいものです。(30人に1人起こる接触皮膚炎の方は使えません)
そんなお悩みを解決できる可能性があるのが新たに発売されるベピオウォッシュゲル
これまでのベピオゲル、ベピオローションのBPOの濃度が2.5%であったのに対し、ベピオウォッシュゲルの濃度は5%となります。
1日1回塗布後、5〜10分で洗い流します。ショートコンタクトセラピーという方法で、皮膚刺激症状の軽減や、衣類などの脱色の軽減が期待できます。
塗る量の目安は1円玉大
クリームタイプで粘稠度が比較的高く、たれにくくなっています。
お風呂前に塗って、お風呂で洗い流すという方法が一番楽ですね。
洗い流すのは、石鹸でなくとも、流水で15秒洗うだけでOK。洗い流してしまえば漂白作用はなくなります。
タオルの漂白作用も今のところ報告されていないそうです。
ということは、枕、Tシャツ、下着の色落ち(漂白作用)を気にしなくても大丈夫ということです💡
胸、背中のニキビ治療でも有効活用できそうです。
刺激が少ないため、9歳から使用できます。
1本で顔、背中両方使うと2週間、顔だけなら1ヶ月が使用目安となります。
3割負担の方で約600円(598円)の薬剤費となります。
これでにきび治療の選択肢がまた増えました。
これまでの塗り薬も含め、患者さんそれぞれに一番合う治療を探してこれからも診療を進めていきます。
にきび治療のゴールはにきび瘢痕を残さないこと
一緒ににきび跡ゼロの肌を目指して頑張りましょう😊