2022.06.10
赤ら顔~しゅさ~ ロゼックスゲル適用追加になりました
「酒さ(しゅさ)」という病名をご存知でしょうか。
酒さとは、いわゆる「赤ら顔」の原因の1つで、顔の赤み、ぶつぶつがでてくる疾患です。
ほてり感、ひりひり感を感じたり、温度差や辛い物を食べたときに悪化する方も多いです。
症状がすすむと血管が浮いて見えたり(毛細血管拡張)して、人前に出るのが嫌になる方もいらっしゃいます。
酒さは病名がついているものの、原因が1つではないため治療がスムーズにいかないことも多いです。
まずは薬(ステロイドやプロトピックなど)などが原因で起きている「酒さ様皮膚炎」を除外します。(これは薬の副作用なので、やめることが第一の治療となります)
あとは、悪化因子(暑さ、寒さなどの生活環境、アルコールや香辛料など刺激の強い食べ物)を避けることも重要です。
他に抗アレルギー剤や抗生剤、漢方薬なども処方します。
昔から海外ではメトロニダゾールという抗生剤入りの軟膏(フラジール)が効果があるため、保険適用で使われています。
日本では保険適用外であったため、当院では院内製剤として処方していました。
そんな塗り薬が、5月26日、ロゼックス®ゲル(0.75%メトロニダゾール外用薬)が「酒さ」に対して保険で処方できることになりました。
ジェル状のお薬で、肌になじみやすい形状になっています。
院内製剤のフラジール軟膏については、ご希望の方にはまだお渡しできますが、ロゼックス®ゲルが保険適用になったため、ご希望を聞きながら徐々に移行していく予定です。
それでも一進一退でなかなか良くならなかったり、毛細血管拡張までいくと効果が出にくいことも多いです。
そういった方には保険外診療として、ノーリスによる光治療も行っております。
一度では難しいですが、3回ほど施術すると全体的な赤みの改善が期待できます。頬の血管や、鼻下の細かい血管拡張にも効果的です。
まずは保険診療で診察させていただき、症状やご希望に応じて適切な治療を提案させていただきます。
赤ら顔、酒さの治療は一筋縄ではいきませんが、今はいろいろな選択肢があります!!気になる方はご相談ください。